HOゲージの車両モデルを展示しています。
古い海外ドラマのX'masシーンというとなぜかデパートのおもちゃ売り場で列車が爆走するHOゲージのトレインジオラマとそれを食い入るように見つめる子供達というイメージが浮かびます。
そんな訳で最初は幼い頃デパートのショーケースの中で輝いていたHOゲージの機関車や電車セットを見つけていくのでしたが................
INTERCITY DB Baureihe 103
LIMA
西ドイツ国鉄のTEE(特急列車)、時速200㎞を誇った高速牽引電気機関車と客車3両のゴールデンシリーズセットです。
メーカーはイタリアのリマ社。
パンタグラフからの集電も可能なようになっていました。
パワーパックに楕円のレールがセットされています。2線DCタイプですが日本では昇圧機(110V ⇒220V)が必要になるでしょう。
購入してから15年以上そのままで一度も走らせていません。
セット内容
INTER CITY DB Baureihe 403
LIMA
Nゲージモデルの近鉄アーバンライナーでも車両デザインの近似性について述べた車両です。後に黄色と白のツートンカラーのルフトハンザ・エアポートエクスプレスに改装されました。
ドイツ(欧州)ではつい最近まで機関車牽引式の高速車両編成が一般的でしたがこの403型は日本の新幹線と同様な動力分散式電車編成車両として開発され、当初は時速200kmでブレーメン~ミュンヘン間を結んでいました。
その後ドイツのナショナルフラッグキャリアーであるルフトハンザが短距離区間の国内線代替運行手段としてこのインターシティーを利用することを思い立ち、西ドイツ国鉄と提携してエアポートエクスプレスとして再デビューさせました。
日本の成田エクスプレスや関空南海エクスプレス、京成スカイライナーのように近郊から主要国際空港へのアクセス用列車であるのはほぼ同じですが、あくまで国内路線への乗り換え用航空機の代替として運用されたため車内サービスは路線航空便と同じレベルに設定されていました。
1990年代の世界的な航空旅客量の低迷から1993年には運行が停止されました。
永らく車両は放置されたのち廃車に。その一部が民間団体へ保存のため委譲されましたが整備・展示状態にはほど遠い状況のようです。
保管モデルはLIMA製の403型基本4両編成です。その後はDC2線タイプとして電源と楕円軌道をセットしたゴールデンシリーズも出ていたようです。
この車体は裏にスキッドのあるメルクリン型3線ACタイプです。13年前の購入時に20年以上前の製品とのことでしたからすでに35年もの?
先頭車両
上段201000台の
4両が403型車両
第三軌道用の
スキッド
先頭車/中間車
INTER CITY XPT
LIMA
イギリス国鉄の地方都市を結ぶインターシティー125ディーゼル特急車両をベースとした高速車両タイプで、後にオーストラリア国鉄で採用されています。
インターシティー125型同様にディーゼルエレクトリックですが前後に機関車を組み込んだ形式で中間に5~8両の客車連結編成で運用されていました。
ヤフーオークションで手に入れたもので箱もありませんでしたがメ-カ-はLimaだと書かれていたのを記憶しています。確かに駆動モーターはLIMAのパンケーキ型のものです。写真の如く2線式DCタイプだと思いますのでLIMAならゴールデンセットの軌道で状態を確かめられるかもしれません。HOゲージはとんと疎くて............
出品者からのメールには25年前にオーストラリア現地で購入された物とも書かれていました。
動力車台車部
動力車モーター部
動力車集電部?
SNCF BB16027
ROCO
フランス国鉄(SNCF)の16000系交流電気機関車です。
メ-カ-はROCOで同社は同型車両の型番違いを幾つも出していました。
この16000型の源流となる直流型BB9000系の試作車BB9004は1955年に331kmの世界速度記録をたたき出した車体として有名です。
またこの量産型BB9200系電気機関車はフランス国鉄が誇る特急車両ミストラルの牽引機関車として世界ではじめて時速200kmの営業運転を開始したエポックメーキング的な車両でした。
モデルのBB16000系はオードリー・ヘップバーンとケーリーグランド主演のサスペンス映画「シャレード」の冒頭で殺人現場として登場したBB9200直系の交流区間用電気機関車でした。
いにしえのクリスマスの夜、銀座の天賞堂で自分へのご褒美(なんてね)に購入したことだけは覚えています。
本当は9004がほしかったんですが.........高くて手が出なかった記憶が。
HO/OOはやっぱり自分向きではないなと気づかせたくれた思い出の車両です。
SNCF X-2770 /TEE RGP 825
Lima
Trans Euro Express(TEE)の古いセットです。
1956年、フランス国鉄(SNCF)がディーゼル特急として登場させたX-2700シリーズの後期型車両でTEEご自慢の専用列車"Ile-de-France"編成として時速140kmでパリ-アムステルダムを結んでいました。
その他の国際路線でも個々専用名を与えられた車両達 "Arbalete"、 "Paris-Ruhr"、"Mons-Cenis"、"Parsifal"等が活躍しています。
クリームとレッドの車体カラーに流線型の先頭車は時同じく日本において狭軌の高速記録を樹立した小田急3000系SEロマンスカーに繋がるものがあります。小田急SE車の構想は1950年以前にスタートしていますし模範はスペイン国鉄の特急タルゴ。
車両構造、動力系など全く異なる車両ですから流線型車両という偶然の産物なのでしょうね。
このX-2770系はその後前面を現代的なフラットデザインに変えて2006年まで活躍を続けましたがこの小田急SE車に似た流線型の方が断然に魅力的ですね。
同梱の軌道は幾つかのパターンが選択できるボリュームですが6個の分岐器はすべて手動切り替え式でした。配線パターン図にはどれも電動式切替え機用配線が繋がれてるんですが....実際列車を爆走させながら6箇所の分岐器を手で替えていたらどこぞのホラーゲームそのものでしょう。
3両編成
先頭車両前面
先頭車両後部
車体3両
セット同梱の軌道
Burligton Northern SantaFe Railroad Train?
古いバ-リントンのディーゼル機関車と客車9両セット(ではないか?)です。
Diesel Engine A/BにBaggage Car、Vista Dome、Couchの7車両ともにオールシルバーのCalfornia Zephyr(カリフォルニア・ゼファー)編成車両ではないかと思います。
機関車はA1A-A1A形式の足回りと車体デザインからみてSanta Feで活躍していたALCOのP1-A/P1-Bのようですから、Berlington Northern 時代ではなくてSanta Feとの経営統合後の運行編成と推察しました。その辺りの感覚はトイに近いモデルなのかもしれません。
まさに古き良き時代、アメリカのデパートメントのおもちゃ売り場で子供たちの羨望の眼差しになかで快走していた鉄道模型の部類です。
元々セットではなく前の所有者の方が個々に買いそろえたものではないかと思います。箱も手作りの様ですし。
先におもちゃと言いましたがカプラーは全車マグネマチックカプラーの様ですし、機関車先頭2両は長編成の牽引力を稼ぐためか重たいダイキャストフレームに同じくダイキャスト製台車との組み合わせでズシっと重く、先頭車両の一基のモ-タ-で先頭車前後の台車を駆動する形であることも判りました。
パッセンジャーカーやビスタドームの窓のクリアーパーツが外れて車体の中でからからと踊っていましたので車体の固定状況を確認の上、外れたパーツはポリッシング後に全て再接着して固定しました。
全車両にスチールプレートのウェイトが2枚ずつ前後に分割して台車の振動にハウリングするようなバネ形状のように仕込まれています。走行安定性の策なのか、まさかこれがサウンド発生器?なんてね。
またカプラーが1箇所損壊、2箇所紛失しているようでしたので現在Kadeeのマグネマチックカップラーのペアパック2組を米国のshopから取り寄せています。
余談ですがこれと同様なものをAmazonジャパンで調達すると1万円近い物しかありませんでした。e-Bay に出品しているShopですとたったの1パックが2.5US$(まあ、完全比較はできませんが)。
海外輸送費を加えても数千円で済んでしまいます。こんなところにもコレクターやファン層の厚みといった差が出てしまうのですね。
Emgine Car A
Kadee's Coupler?
Engine Car B
2 Plate Wright
Vista Dome Car
End car
Kadee MAGNE-MATIC COUPLERS No.8
米国のお店から届いた2個入りパックは予想通り同じ仕様のカップラーでした。
スイス国鉄(SBB)RABe
TEE Euro City
Lima
欧州国際列車TEEのスイス国鉄車両として活躍したRAe TEEⅡ型電車の後身となるEuro City型RABeのLimaモデルです。
TEE時代は全て一等車のみで編成された豪華列車で、以前ご紹介したしたSNCFフランス国鉄のX-2770とともに同じレッドとクリームの出で立ちで運行されていました。
国際列車として欧州各国を通過する必要のあるTEE列車は各国の電化仕様が異なるためにX-2770を含めディーゼル気道車が一般的でしたが山岳国のスイスではアルプスの山越えにおいて当時のディーゼル機関では役不足と判断され、あえて多電源集電対応型の電車編成を開発しました。これがSBB RAe TEE型車両です。
この車両に特徴的なのは動力車天井に前後4つの集電仕様が異なるパンタグラフが装備されており、通過する各国の電化仕様に応じてこれらパンタグラフを使い分ける方式だったことです。
後にTEEからEuro Cityに運行移管された各国の編成車両には二等車も常時連結されて食堂車は廃止されました。
ただし飲食サービスは小田急の3000型ロマンスカー同様に喫茶室(バー)は残し、食事は座席へのお届け式(ケータリングサービス)として継承されています。その為、逆に厨房スペースが広げられました。
車両のカラーリングもグレーと黒のシックなEuro City仕様に。
このLimaモデルも運行路線毎に付けられた編成名のひとつ、有名なゴッタルト(先頭車両側面窓に掲示されています)のEuro Cityカラーリング。
一、二等車両に動力車の4両編成のゴールデンセットです。
通常は6両編成での運行が基本でしたから(添付取説も基本編成で説明されています)別売の二両は追加購入する形になります。
ただ写真の如く先頭一等制御車両にのみ車内で騒いでいる団体客?のフィギュアーが乗せられています。前の持ち主の方の渾身の作なのでしょうか?元々載せられていたのかは不明です。また一部のパーツ(先頭車のウインドワイパーのみ)がすでに取り付けられていました。
残念ながらこのRABe TEE Euro Cityは車両の構造劣化が各所に確認されたことから1999年に全車廃止となっていますが1053編成のみTEE時代の塗装に戻し、さらに食堂車を再度復元した姿で動態保存されています。
セット内容
動力車
先頭制御車(一等)
2x2のパンタグラフ
車内の乗客達1
追加パ-ッ類
車内の乗客達2
追加パ-ツ取付け図
ETR450 PENDOLINO
Lima
イタリア国鉄が1988年5月に最高時速280km/h、営業最高速度250km/hでRome-Murano間の営業運転を開始した特急です。
この車両の最大の特徴は油圧で車体を左右に10度傾けられる振り子列車で新線・既存線のどちらにおいてもカーブ走行時の速度減速を押さえることが出来る点です。
先頭車体デザインは日本の国鉄新幹線の初期検討デザインの一つにそっくりです。よって0番、100番型のひかりに似てなくもないですね。
LIMAのセットでオーバル軌道にコントローラー、車両4両のセットでした。