DeAgostini 「サンダーバード秘密基地」を作る
2024年6月10日完成
デアゴスティーニが2020年夏に創刊したこの週刊パートワークシリーズを2024年新年早々に手に入れる機会を得てその製作過程の進捗を綴ることにしました。
すでに発刊から4年、終刊からも2年が経過した時点でのスタートという状況からこの製作記では毎号方式は止め、適当なブロック期間毎の完成状況写真と当館独自の修正ポイントや感想等を記すこととしました。
DeAgostini サンダーバード秘密基地
2020年8月に創刊された週刊パートワークシリーズの「サンダーバード秘密基地」。
CMでの1号の発進シークエンス完全再現に驚き、喉から手が出そうになるほど欲しかったのですが同社のミレニアムファルコンを造り上げた後で気力・体力・財力的に「もう無理だな.....」と泣く泣く断念したシリーズでした。
2024年の今になってひょんなことからシリーズ終刊後に同社が提供した一括購入タイプの在庫が安く販売されているのを見つけ、新年早々昨年頑張った自身(何を頑張ったのか......笑)へのご褒美と託けて購入しました。
翌日届いた荷物は宅配便のドライバーさんが台車に載せて持ってきたほどの大きな段ボール箱一つ。「これはまずった.....」と思いながらもなんとか家に運び込み開封したところ2つの箱に分けてパーツが梱包されていて何とか宅内移動も楽な状態に。
さて、まずはパーツの同梱状況を確認したところ写真のようなビルドアップガイド二冊に設定資料集に加えおまけのDVDが。
パーツはおなじみのブリスターパック、様々な大きさの段ボール箱やクラフト紙箱に発刊号の小さなナンバーシールが張られた状態で一見カオス状態。
すべてのパーツを一旦出して番号ごと区分けし、全110号のパーツの検品完了。
中には改良パーツも入っていました。
後は製作中に各パーツにアクセスしやすいように10番台ごとに並べて入れ直し、まずは受け入れ一日目を無事完了です。
さてさてどうなることやら......
1~79号まで
80~110号まで
1~9号まで 2024.01.17
トレーシー邸(Tracy Villa)、
電動スライド開閉プール(TB1発射口)
まずはTBファンなら泣いて喜ぶトレーシー邸からです。
4年前の創刊時に書店に並んだこのシリーズの出来を確認し「なんだ内部は再現されてないのか....」と思ったのですがいざ作ってみると外観は一部を除き完璧。
ただ今回ビルドアップガイドと異なる点としてプール内及びプールサイドのタイル目地をタミヤアクセントカラー(白)にて全面墨入れしていることとヴィラとプールサイドを繋ぐ湾曲階段の手摺をパイプ手摺様に不要なメクラ側板部分を除去したことです。
オリジナルのこの階段パーツについてその意図は理解できるのですがちょっとデフォルメが強すぎで.......
DeAgo企画でもこの点は当初考えたようでこの側板部分は横に広げるだけで簡単に階段基部から剥がれます。おまけに側板がついていた部分には支柱取付穴まで隠されていました。
今回は外した手摺部をそのままメクラ部の除去加工をして再取り付けしましたが、この階段部分は当面接着せず後日真鍮線を加工したものを作り直してリプレースしようかと思ってます。
TB2格納庫
隔壁等壁面につくトラス柱やパイプ類はビルドアップガイドのアドバイスに従い適当に塗装しました。
塗料は指定のターナー水性絵具ではなくエナメル塗料です。
あとは床の汚し(煤、オイル)。
一番のポイントは天井に並ぶライティングでした。
天井ライト開口部の穴を一つ一つエナメル塗料白で縁及び内側面を塗装度、天井裏のLED投光器設置場所に3Mのデュフューザーフィルム3635-70をカットしてセットしますと実際のセットのスチール写真に近い天井ライト点燈シーン雰囲気に。オリジナルのスポット照明効果はこれはこれで魅力的なんですが。
今回はセットモデルを目指してミレニアムファルコンの船外LEDライトで試した裏技を使いました。
それにしても格納庫隔壁管制室の電球色LEDは光量が強すぎですね。
オリジナルのままで点灯
透過率70%の拡散・減光シート挿入後
10~1 9号まで 2024.01.23
2号格納庫進捗
フロアー下に2号の滑走路への電動送り出し機構を取り付け、上部にはライティング機構のカバー構造部を載せています。このカバー構造物のパネルはアクセントカラーブラックで墨入れしてメリハリを付けました。
各ギミックの回路端子は後ろのユニットコントロールBoxにて統合します。
FB1(ペネロープ号)&
FB2(豪華クルーザー)の完成
FB1はFB2の後部格納庫に乗せられます。クルーザーFB2は内蔵する単体点燈回路を点燈させています。
ペネロープの愛車六輪ロールスロイスは小さいながらフロントグリルやシースルー屋根も食刻されているのですが幅がありすぎてピンクのゴキブリか?
なんでもう少しスリムにしなかったんだろう.........
1号発射台移動機構
トイとしては世界初と思われる1号発射シークエンスの完全再現となるこのパートは秘密基地の肝でしょう。
TB1を乗せた発射台がスロープと発射位置までのスロープを移動と発射位置までの水平移動後、発進を模したTB1のリフト機構、この間にスライド式プールの移動展開と番組内でのシークエンスを模したギミックが次々と連動していく.......
今回は発射台移動機構とTB1リフト機構の統合までです。
18,19号でそれぞれのギミック機構に小型のモーターを取り付けチェックBoxで電動駆動の試運転を行い問題なく動くことを確認。最初駆動チェーンや手動レバーで各ギミックを動かしたときは重くてほんとに電動で駆動するのか疑っていましたが取り付けた小型モーターは小粒ながらハイパワーで各ギミックを難なくスムーズに動かしてくれました。
トレーシー邸の最終仕上げ
ビラ周りの造園を中心に。
加えて2階のテラスの全面ガラス壁の窓枠の手塗塗装の追加しました。
階段手摺の修正とともに外観上のリアル化へのポイントでしょう。
20~28号まで 2024.01.29
TB1格納庫の完成
トレーシー邸背後にある1号格納庫、
プール地下にある発射台、この二つの施設を結ぶ下降スロープの三ブロックが完成し連結したところです。
格納庫側から発射台ごとスロープを下降中のTB1
発射ポイントから下降スロープを望む
(スロープの底床設置済み、天井ライト点燈)
TB1号エリアの完成
プール地下の1号発射サイトにトレーシー邸を天井として被せれば一応の完成に。
というのも数号後で移動スロープ機構を再度取り外し、移動発射ステージの位置リミッターをチェーン駆動システムに取り付け、スロープに飾り底床を取り付けることになってます。
今回のシリーズのビルドアップガイドには度々首をかしげたくなる箇所があります。一連の取り付けパーツの一つだけ数号後に同梱してまた遡って付けさせたり。
この移動発射台の位置リミッタースイッチなんてもっと前の号でまとめて組み込ませておけばと......
とはいえ今更ながらこの秘密基地、ゲリー・アンダーソンのSTINGRAY(放題:海底大戦争)のMarine Villaの血を引いてますね。
この後ジェットモグラ等の救助メカ群(細部仕上げ塗装)、3号エリアの組立に突入予定です。
30~35号まで 2024.02.03
救助メカ格納庫の完成
29号からの続きとして30号で一応完成へ
後ほどテンプレートにて救助メカのタイヤ痕を汚し追加するため屋根は接着せずはめ込むだけです。
ラウンドハウスの完成
3号の発進サイト真上にカムフラージュとして建てられているゲストハウス。
形状からラウンドハウスと呼ばれていますが階段を上って左手は大型リビングルーム、ラウンド部はオーシャンビューのゲストルームが並んでいます。
今回オリジナルのパーツにおいて省略されている床を設置し、またガラス張りのラウンド部をセットモデル通りに2階建に近づける表現を追加しました。
これだけの大型円形構造物を2つのフィン型支柱2枚だけで片持ち支持する前衛的な構造は子供の目にも斬新かつ大胆に見えました。
ただゲストハウスながらの建物直下の垂直立て穴抗の中に何があるのか隠そうともしていないこの3号発射サイト。あくまでカモフラージュ施設であって実際に第三者のゲストの宿泊用には使われることがないという設定なのでしょう。
建屋の内部は薄紙による追加のカーテン以外はありません。ここは床だけでも設置しごまかそうと考えました。
まず適当な薄めのブラウン系アート紙に上部クリアパーツラウンド部に立つ三本のピン用貫通孔を開けます。
三本のピンの頭にインク等を少量付けてアート紙に押し当てピン位置を転記したのちピンバイス等で固定ピン用の貫通穴をあけ、まずはクリアパーツを固定してからその輪郭を鉛筆等でトレースしてハサミで不要部分をざっくり切り落とします。
次いで建屋下部に設置した二か所のLEDライト用の穴も床となるアート紙にあけます。
最後にハウス下部パーツを仮合わせしてはみ出たアート紙を丁寧にカットすればOK
中央の穴は今回コンパスカッターを使いくり抜きました。
その後ビルドアップガイド記載を参考にして内部にカーテンを切り出して設置。
スタジオセットの写真を参考にフロアーの間仕切壁や家具的なものを置こうと思いましたがスケール的にあまり意味ないかな?と思い、今は未対応で完了としました(ラウンドハウスの上下パーツは接着せずはめ込んだままにしています。
屋根部は下部と同じライトグリーンなのですが.......
ラウンドハウスのベース台はアクセントカラーグレーで敷石間を墨入れしたのち艶消しクリアーをスプレー塗装しています。
36~43号まで 2024.02.09
3号発射サイトの製作状況
2分割された発射サイトが個々完成。
壁面に銘板シールとLED照明を3か所取り付け、左右合体させて3号の円筒型発射サイトの姿に。
1号とは異なって3号は3個の外部マウント原子力ロケットエンジンをふかして発進(着陸)しますので本体中央からの模擬噴煙でのリフトはイメージが違うのですがこれは致し方なしですね。
合体させた状態
電動3段展開式リフト
を取り付けて動作確認。
背面には島内連絡モノレールの一部が
救助メカ格納庫床のタイヤ痕汚し
同梱のフィルムシートからタイヤ痕跡を切り出し、汚し用テンプレートを作成しビルドアップガイドに従ってメカの移動によるタイヤ痕の汚しをつけます。
今回すでに取り付けた壁面や支柱は再度取り外して作業しました。
前回の段階でフロアーにつけられた区画ラインにはすでにホワイトのアクセントカラーの墨入れ後にラッカー系フラットクリアーを薄く吹き付けてありますので
その上にタイヤ痕の汚しを乗せています。
汚しライン専用も専用シンナーによるふき取りで簡単に。
最後にフラットクリアーを吹いて汚しを固定させました。
タイヤ痕の濃さをもう少しあっさりとした方がよかったですね。
また今回全駐車エリアからの移動痕を付けましたがもう少しまばら(未使用区画)にしてもよかった様な........
次回からは4号とその格納庫の製作に移ります。
レスキューメカ群
昔のグリコのおまけのような一発抜きの救助メカたち。
ガイドには言及のない追加塗装やヤスリ掛けなど、ちょっと手を加えて見栄えを上げる努力を。
塗装はほとんどを爪楊枝の先端を使って実施しています。
磁力牽引車の動力ケーブル追加についてガイドは綿糸を使った加工例が例示されていますがここでは模型用LEDライトの黒色リード線をカットして付けています。
救助メカはまだまだ同梱されるようで......
最終的にはこんな状況に。
36~43号まで 2024.02.16
4号格納庫の完成
手動バネ式で発進スロープごとせり出すギミックを搭載した4号格納庫が完成。
ここも電動にすればよかったのに(笑)
小さいながらもよく特徴を捉えた造形の4号本体の塗装についてはビルドアップガイドにはほとんど記載がありませんが
今回追加で各水流ジェットエンジンのグリル、レーザートーチのアームの前方(蛇腹部)及びトーチの反射ミラー内をクロムやガンメタルで追加塗装しました。
ただアーム部全体が本体と同じオレンジイエローで全面塗装されている撮影用モデルとガンメタ色で塗分けられたものがあったようですのでガイドはミスではないのでしょう。
この4号格納庫、本来はTB2号のNo.4コンテナ内にあることになっており別途島内のどこかにあるとする資料が正式に存在するのか?
確かに映像的には一度だけ島内を地上走行して海に入っていくシーンがありました。
日本では第十回(英国本国での放映はNo.5)ニューヨークの再開発による記念碑的建造物エンパイアステートビルの移設作業中の落盤事故に駆けつける国際救助隊の活躍を描いた回です。この回ではオープニングでTB2号が米海軍最新鋭ミサイル巡洋艦センチネル号に誤って攻撃され被弾しながらもなんとかトレーシー島に不時着。2号はその修理中で使用不能のために4号自ら島内を自走して海に入り、あとはセンチネル号が回収してニューヨークまで移送するという段取りに。
島内自走映像はヤシの木の間を自走して先端部がチルトダウンしてスロープになる岸壁施設から海に入る数秒という短いもの。
岸壁の設備とヤシの木というポイントから2号の滑走路だろうと言われています。2号格納庫内の4番コンテナから発進、2号滑走路を自走して海へというのが本来の設定なんでしょう。
ただしTB2号の滑走路先端がチルトダウンするのではなくやはりこの滑走路から少し離れた海岸に別途同様な小さい施設があると考えた方がよいかもしれません。
オリジナル本国放映26話のSecurity Hazardでは出動した1及び2号の帰島シーンが丁寧に描かれており着陸シーケンスがよくわかります。この映像では先の4号水中突入シーンの施設と2号滑走路先端部が全く別物であることは明確でした。
よって2号滑走路横の4号発進サイト(格納庫)の存在は怪しく、今回のシリーズでも当時サンダーバードファンの憧れだった今井科学のDX版プラモデル「サンダーバード秘密基地」の造形、設定を大事にしたものなのでしょう。
どうもこのDeAgostiniの秘密基地は古い今井の秘密基地モデルで各TB号発進ギミックについてITCの撮影プロップを個々丁寧に精査して再現し、当時の今井のキットの内部に収めることで当時を知る今は大人の夢をかなえるキットにできないか?という発想で作られていると考えるのは私だけでしょうか?
ということで説明ばかりが長くなりましたがこの4号の発進サイトの扉は島の外壁にカムフラージュされた形に近づける様に塗装しなおそうと思ってます。
古い今井のキットでは手動で島の岩壁を上に引き上げ、中の4号がコロ自走で坂を駆け降りるという形でしたからね。
発進スロープ格納状態
後日の外壁塗装まで
44~55号まで 2024.02.26
トレーシーアイランド3号発射サイト部
島の左サイドから岩盤の組立が開始。
幾つかの岩盤パーツをねじ止めで構築します。そろそろ島全体の塗装も始まるようで。
ラウンドハウスとテニスコートを設置場所に仮置き。3号の発射サイトがこの下に内蔵されることになります。
2面のテニスコートのネット、フェンスはエッチングパーツです。オリジナルのガイドでネットは全面白塗装と指示されていますが今回はネット部は緑、トップラインを白で塗装してみました。
ちなみにラウンドハウス裏のテニスコートってTVで登場しましたっけ?う~ん......
これもDeAgoキットオリジナルのディテールアップアイテムなんでしょうかね。
裏側はこんな感じ。
ここに先の3号発射サイトがマウントされます
テニスコートを囲むフェンスはまだ未設置。
そして今回このシリーズのもう一つの肝となる島の外観塗装にチャレンジです。
ビルドアップガイドを参考にジオラマ用の砂粒を水性ボンドの水溶液に混ぜて岩盤パーツに載せる様につけていきます。
ガイドの砂、ボンド及び水の比率の記述がちと曖昧なのでまず水性ボンドと水(および指定塗料)の比率はガイド記載を参考にして調合し、そこに砂を加減しながら加え塗りやすい状況に加していくことにしました。これのような調合を数回繰り返して進めました。
ジオラマの基本手法ですがあまり几帳面に考えず、ボンド多めのスラリー状態でプラ地に載せていきます。あまり粘度が低い(水が多め)の状態ですと砂が筆にのりにくくて難儀します。
ガイドの通り岩盤上部(テニスコートより上)は砂を置くように、下部は岩盤模様のモールドに沿って上下に流すように塗っています。
今回合わせテニスコートとコテージも完成させて仮置きし、未塗装の3号発射サイト部島外観との質感確認をしました。
テニスコートのフェンスは指定の緑の塗装は水性アクリルガッシュは使わずにメタルプライマー塗布後にタミヤのアクリルラッカー緑のスプレー処理しネットの塗料の食いつき、フェンス目の目づまりを回避しました。
完成したテニスコート
コテージ
56~60号まで 2024.03.03
4号発進サイトの島ブロック
作業は前回同様な作業の繰り返し。
ちょっとコツをつかみました。
どんとこい残りの島ブロックよ(笑)。
こちらがパーツの素組み直後。
展示ベースにはめ込む形となるパーツの下部1㎝程のモールドのない周囲部分はマスキングテープを張っておきます。
前回同様、これに2種の上塗り壁面材を島の上下部位で2回に分けて塗布していきます。
ガイドにも書かれていますが下地となる下半分への一回目の上塗り材がしっかり乾燥してから上部を中心とした第2回目の上塗りを実施するのがコツですね。
裏側はこんな感じです。
横長の埋め込み隔壁がトレーシー邸直下の一号発進サイト正面の壁となります。
島内部の岩盤表現は切り取られたブロックの左右の面で模様が繋がるよう気を付けました。
さすがに対になる隣ブロックとの裏表面のシンクロはご勘弁いただこうと。
これはシール表現で提供されてもよかったんじゃないかな........
61~66号まで 2024.03.15
トレーシー邸周りの島パート完成
作業は先の4号格納庫パートの島パートの後ろ側ということでこれら2パートを仮接続して岩盤表面のトーン(色や塗布状況)を合わせるように調合した砂スラリーを塗布していきます。
塗布前にトレーシー邸のベース部分に接する下部分には調合液がかからないようマスキングをしておくことをお忘れなく。
トレーシー邸を仮設置したところ
今までの仮完成パートを合体してみました。
67~72号まで 2024.03.26
ブレインズの研究棟のある島パート
今回は3号の発射サイト後ろに当たる島パート部と設置するブレインズの研究棟の完成へ。
その研究棟も仮設置してみました。
でもこのブレインズ研究棟、なぜライティング搭載対応しなかったのか.....
島の製作は今までと全く同じとなっていますが今回下部に地下滑走路が内蔵設置されるので島内部の岩盤表現塗装も支持されます。
とはいっても後の号で設置される左右スライド式大型二枚扉を開けてもほとんど見えない様に思えますので今回は指定色述べた塗りでいきました。
またこの島パートには多数のヤシの木植樹用の穴がありますのでこれを岩盤表現用の砂塗料が入り込まないように塗布前に裏から爪楊枝をねじ込みマスキングしたのちに砂スラリーの塗布を実施しています。
以前は乾燥後にピンバイスで貫通穴を再生しましたが砂が入って乾燥した溝は結構強固で再生処理に手間取ったので。
裏側:排気パイプも地上まで伸びて
ブレインズの研究棟
73~77号まで 2024.03.31
格納式滑走路パートの完成
軽く引き出してから左右にスライドさせる大型岩盤ドア機構とその背後に収められた格納式滑走路施設が完成です。
内蔵させる滑走路ユニッ(開閉扉マウント済み)の完成形です。
滑走路の内部はこんな感じです。
結構細かい造形です。
ホワイトとブラックのタミヤアクセントカラー(墨入れ塗料)が活躍しました。
この天井上に載せた2号格納庫と同じライティング装置によって照明ギミックも点きます。
滑走路にタイヤ痕も付けたんだから何か飛行機のミニチュアを置きたいところです。一番の候補はサンダーバード6号(デハビラントのタイガーモス)か自家用ジェット機ってとこでしょうか。チョコエッグのモデルはスケールが合わないし....
今回の島ユニットの状況です。
まだヤシの木は植樹してません。
次回からTB5号の製作に......
78~85号まで 2024.04.11
TB5と回転機構
古い今井のTB秘密基地のキット同様にトレーシー島の上空でゆっくりと回転するTB5。
TB5本体と島内部に取り付ける電動回転機構が完成。
回転機構の金属シャフトの先端にTB5を差し込む形です。
TB5の仮置きスタンドは食玩王立宇宙博物館のスカイラブのスタンドを流用してます。
TB5はTB3とドッキングさせることで内蔵するスイッチにより発光点滅しながら島の上空で回転することに。
TB5自体は少ないパーツながらも完璧なフォルムに仕上がります。
内蔵される単独ライティングはFAB2(豪華クルーザー)同様にコイン電池によるLED発光ギミック基盤を取り付ける形式です。
今回、今井のキットを参考に天測ドームと窓のクリアパーツ内側を薄いクリアブルーで塗装、一部に目隠しスクリーンを貼付けています。
窓枠は0.5mm幅のMaxonアートラインを切り張りにて表現。
動力部の製作
エリアの周囲構成パーツの組立後、被せる天井パーツのヤシの木設置用穴には爪楊枝をねじ込んで保護。同じく島の土台に収まる下端部分にもテープマスキングしておきます。
次いでいつも通りにまず下塗りの砂粒(白・細)スラリー液を塗布。
1日乾燥後に上塗り(茶・粗)スラリー液を重ね塗りして岩肌表現を仕上げます。
裏側はこんな感じです。
またまた島内移動用のモノレールも
動力制御機器等の準備
島の右サイドの奥(4号格納庫の後ろ)にあたる島の動力部上部に配置される機機器類(ヘリパッドや気象観測機器を含む)の組立塗装も終わらせます。
島動力部の作成
今回の岩盤パーツの組立において島周囲構成部とこれに被せる形の天井部パーツとの合いが悪く、一部やすり掛け等が必要でした。
仮組で判明した隙間発生の要因は2つ。
下の写真の上下パーツ淵の1か所のアタリ部の摺り合わせと内側角の支え部のピンの長さ(設計ミス?)を1㎜程度削ることで隙間は解消しました。
先の設置機器類を仮置きしてみました。
ぽっかり空いた下部の穴には後日に発光ギミック搭載の引き出し式原子炉施設が格納されます。
86~89号まで 2024.04.18
地下動力炉施設の完成
島内に電力を供給する動力エリアの心臓部の原子炉。
格納容器は先の4号発進ランプと同じバネ機構で格納・引き出しが可能となってます。
数号にわたって原子炉格納庫の構成パーツ(床と壁)の組立と塗装を行います。
ガイドの指定塗装は少なめなのでもうここは想像を膨らませて冷却パイプや壁面機器の塗装を加えていきました。
写真ではまだ中央の原子炉格納庫バルクヘッドはつけていません。
この施設の売りは床の継ぎ目から床下のLEDの光が漏れて原子炉が稼働をしているイメージをさせるアイデアでした。
ポリスチレン製の床材パーツに刻印された格子上の溝を別途削り出し、張り合わせられた下地のポリカーボ?板を露出させて光を漏れさせるという新素材を使った試みです。
ガイドには割り箸とヤスリで削れとありますが当館はラインチゼルと金尺で引きました。
写真はテーブルライトに載せて床の光漏れを確認したものです。
ただ床の表面には機器パーツの取り付けピン等が飛び出しているので金尺が当てづらく苦労しました(笑)
しかし組み立ててみるとアイデア倒れでほとんど効果が出ません。
最大の原因が2号格納庫天井の照明システムをそのまま簡略化して床下ライトとして採用している点と思われます。
まず光透過用の穴が小さくてその数も少なく、また投光する床裏までの距離がほとんどないため小さなスポットが幾つか床に映り込むだけ。
そこでピンバイスで既存の孔を3㎜に拡張。数もオリジナルの孔と孔の間にもう一つ追加して孔の数も約倍に増やしました。
施設床裏面とランプカバー内にはアルミシルバーをスプレー塗布してメッキのような処理(2号の時は処理されてたのに.....)に仕上げて再度組立て。
床がスポット上に光があたって透ける欠点は2号天井ライトで使用した拡散シートを貼り付けて軽減。苦労した床のスリットの光漏れを何とか増やせた次第です。
本来は光源ボックスに大きな正方形の穴をあけた形で下から光を当てるべきだったのでは?とここは一番残念に感じた箇所でした。
そして先の島パートがこんな形に。
さてさて残された作業もあと20号。
これから島の土台作成、そこに完成済みのサンダーバード各号の発進ギミックをマウントしてから個々リモートコントロール用電源回路を作り.......と怒涛の作業が手ぐすね引いて待っているようです。
90~99号まで 2024.05.05
トレーシーアイランド土台完成
8分割された土台ブロックを一つずつ完成させ連結させていきます。
作業は銀メッキされた台座プレートの取り付けと島の海岸部の砂地の塗装のみ。
台座完成後に島周りの海を表現する印刷済み板紙シート(手作業カットが必要)の取り付けとその上にさらにカット済みの波板君シートを取り付けていきます。
8ブロックの連結後、一度連結固定部の
ネジをすべて緩めてブロックごとの接合ずれや段差、隙間の調整を行ってから再度締め直します。
その後裏返してブロック間接合部に瞬間接着剤を適時注入して一体化を完了。
次いで台座の海の部分にアートナイフ等で切り出した8枚の海シートを張り付けるため提供される5㎜幅の両面テープ
を貼り付け設置。
ただこのオリジナルの両面テープの離型紙が厚めのビニール素材で湾曲部に沿って連続貼り付けするには不向きなので台座端の四辺の直線部にのみ採用し、湾曲部の多い海岸の水際には写真の5㎜幅ナイスタックを海岸線に沿って変形追従させながら設置しています。
またガイドには海岸部周囲の背面厚み部分も塗装せよとなっています。
ここは島の本体ブロックが取り外し可能な状態として絶えず擦り合わせ接触しますので結局剥げてしまう可能性が大と考え塗装しないことにしました。
またブロック毎の接合部の隙間は塗料を薄めず充填するようにして隙間を極力埋めました。
切り抜いた海部の型紙貼り付け、さらに波板君パーツを少量の瞬間接着剤で張り付けた状態です。
中間部の波板君パーツは片側2㎜程度隣のパーツに重なりましたのでカットして接合部をフラットにしています。
むろん両サイドを1㎜づつカットしてもOK。
台座真ん中の黒いボックスはスイッチ、外部電源接続端子およびスピーカーユニットを取り付けた台座背面右奥部となります。
黒いボックスは薄いスチレン製のベコベコのもの。多分スピーカー音の残響ボックスの役目をするんでしょう。
とうとうあと10号強。ガイドを見ると作業工程はケツカッチンの強硬スケージュールの如く、めまいがしそうな詰め込みようで........
今回ミレニアムファルコン同様に350㎜X700㎜のデコラボード二枚を蝶番で接合して折畳可能な展示テーブルも準備し、完成までは島台座を載せて作業をしていきます。
100~107号まで 2024.05.16
TB2号発進滑走路部の完成
最後の島パート(2号発進サイト)が完成しました。
この2号の発進サイトは普段はカムフラージュとしてこの島を訪れるゲスト等が使う小型機の離発着用滑走路として使用されており、垂直岸壁に作られた白いクリフハウスはその小型機の管制室です。加えてその下には小型機の格納庫まで。
緊急時はその格納庫を内蔵した岩盤部分がそのまま島の下部に下降してその背後にある2号格納庫とのアクセスを可能とする設定でした。
TB2号発進サイトの島部の完成
まずTB2号格納庫を覆う形となる島岩盤(クリフハウス部)を製作します。
クリフハウスのドーム天井には0.5㎜のアートラインテープ(白)でパラソル状の骨状にラインを貼り付け半艶消しクリアーを塗布しています。
下部の管制室正面をもう少しディテールアップしましょうか。
この島ブロックの背部はこのような状況です。
2号発進ギミック機構(滑走路)の完成
今回肝となる2号も発射台部です。
この内部には
①2号格納庫正面の小型機格納庫のカムフラージュドアの上下機構
②滑走路両脇のヤシの木スイング機構
③同じく両脇の誘導ライトの点滅機構
④発射台までのTB2号の移動機構
⑤発射台及び排気防護板の上下開閉機構
のギミック動作機構ユニットが詰め込まれています。
写真は磁石を取り付けたゴムベルトによる2号の発進台までの移動機構をお見せするためにその上に設置するヤシの木スイング機構駆動部と発射台及び噴射防護壁の連動駆動部の各モーターユニットを取り外しています。
このユニットを電気配線を後部に逃がす形で指定の島台座に固定。
この両サイドに上に化粧パーツを載せて
背面にクリフハウスのあるTB2号格納庫前岩盤を設置して今回の作業を終了。
さあ残すところ後3回。
各TB号発進サイトのブロックをマウントし、それらの搭載ギミックを動作させるために提供されるブロックシーケンス回路基板を設置したのちに指定されたモーター、LEDリード線を接続する作業を行っていきます。
ベース部の設置完了後に各ブロックの岩盤パートを被せる様に設置してから最終的な島全体の最終デコレーションを行っていくことになります。
108~最終110号まで<Part1> 2024.05.23
トレーシー島内部構造部完成
保管していた各TB号発進サイトを台座にマウントしながら個別のギミックコントロール回路の設置とコードの配線、さらに外部電源供給統合回路へと統合結線を引き回して何とか島の内部構造が完成へと。
オリジナルガイドではここで先に島の外観塗装の最終調整を指示されますがこの工程を先延ばし、最終号の無線コントローラを組み立てて各ギミックの動作確認を兼ねた接続構成回路の整合性をチェックしました。
ドキドキものでしたがすべてのギミックの動作確認が完了しました。
回路はすべて正しく接続されていました。うーん、感無量。
スピーカーの音量調節できればさらにGoodでしたね。まあ回路的にはボリュームの追加は簡単でしょう。
ただ2号発進サイトの正面ゲート下降後にその穴を塞ぎ滑走路の一部となる内扉の閉まり(おさまり)具合が悪くTB2号が滑走路に進まないため、まず問題の内扉の上端部をやすり掛けするとともに滑走路ブロックと格納庫ブロックの境目に1㎜の厚板紙をかませてクリアランスを作ったところ、動作がスムーズになりました。
あとは2号の滑走路移動がたどたどしいところ。ギミックの磁石が弱いのか、滑走路に半透明アクリルスプレーかけちゃったからか。2号コンテナのコロ滑走には悪影響が出るかもしれませんがもうここはテフロンスプレーしちゃおうかしら....
多量のコード類はなるべくブロックごとに外した銀色ビニール被覆針金で束ねて引き回し、コード収納クリップに通して電源部に導いています。
また先にスピーカーのハウリングボックスだと思った薄いスチレン製の黒トレイスペースは結局電源回路等の収納スペースでした.....
空きのコネクターが幾つかあり企画当初はもっとギミックが多かったのかも知れませんね。
さあ、あとは少数の残ったパーツの取り付けと島の全体外観の最終調整です。
今回、このシリーズが配布された当時に否定的な意見の多かった島の外観色をオリジナルのブラウン系からTV映像に近いグレー系岩肌に変更しようかと。
さてさてこのキット、後半ではパーツの製造委託工場を変えたのか、ランナーからの切り離し済みのバリの取残り具合とか、パーツ仕上がりのばらつきとかが目立つ様になってきて.........。時期的に新型コロナ禍の影響(多分委託先は中国でしょうから)なのか、はたまたコストダウンなのか....
作業の解説ガイドの詰め込み具合の異様さも気になった次第(笑)。
この電源ボックスケースのベルクロによる固定方法の雑さとかね(ベルクロの厚みからしても接合面が届かん。完全に位置寸法等の設計ミスの様)
企画・制作そのものが後半回に行くほど息切れしてきたか?の様にも.........
108~最終110号まで<Part2> 2024.05.31
第二次全体塗装の完了
上塗り塗装は砂粒を混ぜず直接岩壁に塗布する形ととして指定のシェンナから同じくターナーアクリルガッシュのニュートラルグレー5を主に塗装。砂粒が集まっている部分には同社の鉛色を部分的に上塗りしています。
実際のトレーシー島のプロップモデルはいかにもRPGのボスキャラが住んでいそうな岩石島のような風貌で何の面白みもない反面、逆にDeAgo指定のシェンナもちょっと食指が伸びずにこのような選択としました。
折角地道に塗装した下地のパステルサンド部を山道や平坦部に残すことで外観のアクセントにしています。
あとはフレッシュグリーンのパウダーやスポンジ粒の振りかけ処理を残すのみです。
4号発進サイトの小改造
先のサイトの製作記事にて4号が地上を自走して海に入るTV映像について検証しましたが、秘密基地製作も一息着いたところでちょっと改造を加えてみました。今回4号は2号の滑走路ではなく専用の自走入水(ダイビング)施設を使ったという設定を採用。
TV映像に似せてダイビング施設廻りを製作し海岸に付加しました。
1㎜と5㎜スチレンボードでちゃちゃっと組み立てたもの。もうチルトダウンする突端部をもう少し海方向に伸ばしてもよかったかな。まあレジャー島の釣り場といったところでしょうか。
またこの時点で4号格納庫が島の外壁開口部の上端で1㎜以上の隙間ができてしまっており(格納庫固定位置が下すぎる)、扉を開いても完全に地面まで倒れずに4号が発進できないという状況に気づきました。
再度島ベースと格納庫の底部の間に1㎜の板紙を挟み込んで(前後2本)格納庫の固定位置をかさ上げして無事フィットさせることができました。
くそ、位置がずれてる。後で設置しなおそう.......
2号格納庫内のコンテナ移動コンベアーに各コンテナ底を小さな1㎜厚の両面テープ付け固定して並べました。
2号はコンテナNo3を選択して発進体制に。
ヤシの木もこんな具合に倒れます。
108~最終110号まで<Part3> 2024.06.07
気になる点.......
さてグリーンパウダーを載せていく最終工程に移ろうとしたところ4号サイトの島岩壁エリアが異様に浮き上がっている(隣の区画の内部隔壁と磁石固定されない)ことに気づきました。
どうも岩壁パーツがしっかりと水平にはまらない状況の様です。
いろいろチェックしたところどうも4号格納庫とエリア岩壁パーツの内部が干渉しているようです。
そういえば入り口の位置合わせで板紙をかませ格納庫の固定位置を少し嵩上げしたことが原因か?と再度板紙を外し通常通りに固定してみましたが状況変わらず....
どうも根本的な設計ミスなのか格納庫の屋根部分を外して岩盤を取り付けるとこの岩盤の浮きは解消しました。
ほんの1㎜程度の島沿岸側でのクリアランスの干渉問題が島の登頂部において大きな浮き上がりにつながっていた様です。
屋根部はなくさない様に横のスペースにテープ固定しておきました。
逆にこの方が島のエリア岩壁のカバー部分を外した時に中が4号格納庫の内部が見えていいかもしれません。
108~最終110号まで<Part4> 2024.06.10
トレーシー島完成へ
岩盤塗装の剥げ、脱落等のリタッチ修正後に提供された緑のスポンジ紛を配置していくいく最終工程を。
島全体に載せていくよりも島の各施設周辺や山道のような造形に少量配置していくことに。
今回プロップ写真を参考にヤシの木も増やしています。
おなじみのアングル、トレーシー邸を撮ってみました。
2号発進サイト、クリフハウスのおなじみショット。
こちらは3号発進サイトのラウンドハウス廻り。
奥のテニスコートはとても出来の良いものなのですがなんかしっくりしませんね。
外して更地にする手も.......
なるべく映らない角度で撮ってみました。
上空の5号。
いいプロポーションです。
島裏側ブレインズ研究棟側
島裏側ハーバー側
台座タイトルシールの作成
複合印刷機と画像編集ソフトで取り込んだ画像素材をパワーポイントにて台座に張るタイトルラベルシールを作成してみました。
パワーポイントで作ったタイトル画像を幾つかのサイズバリエーションにして並べたものをインクジェット用ラベルシール紙(AOne製No.2890)に印刷し、耐水性トップコート処理。乾燥後にカットして一番しっくりするサイズのものを張ってみました。ちょっと安直なデザインだったかな......
とにもかくにも令和6年の新年の決意の一つ達成!’